一噌幸弘さんは凄かった!「ヲヒャー♪」

日本の古典の笛は色々あります。雅楽、能楽、長唄などなどに使う横笛の種類は主に・・・雅楽で使われる、龍笛(りゅうてき)、高麗笛(こまぶえ)、神楽笛(かぐらぶえ)、能で使われる能管、歌舞伎や民謡で使われる篠笛・・・とは言ってもあまり詳しくないMariなので、それぞれの音の違いくらいしかわからなかったんだけど、そんな中でも能管、篠笛、神楽笛は日本独自の笛とか。(青っぽい写真は番組を撮ったもの)

さてとて今年の始めのNHK「にっぽんの芸能」という番組で「多彩なる笛の世界」という回がありました♡とっても分かりやすく、日本の笛のことが紹介されていて、面白かったです。これはみんなにぜひ見て欲しい番組デス(つい先日また再放送してたから、また再放送するかも?)。何人かの古典の奏者や現代の奏者が登場。なんとその中に、学生時代から時々ライブを見に行っていた能楽一噌流笛方の一噌 幸弘(いっそう ゆきひろ)さんがいて、ひっくり返りました!一噌さん?!!一噌さんだ!!うわぁーーー懐かしー!!っていうか、今どんな音楽やってるの?まだ古典以外にも色々やってるの?ウソー!わーわーわー(>。<)

え?なんでこんなにコーフンしたかって?話が長くなるけど、いいかにゃ?学生時代、ヘイワオドットコムのア―ティスト紹介にもある「ソフィケルギ」のワガンのお父さん=ドゥドゥ・ンジャエローズ率いるセネガルのサバールオーケストラ(クリックすると動画に飛びます)に出会って衝撃を受け、孤独に1人夢中になっていた頃の事。(誰のファンかと訊かれればドゥドゥラブforeverなMariでっする!ミーハーです♡)、日本ではまだまだ知られていない彼らの事にやはり夢中になっているミュージシャンがチラホラといることがわかってきました。どんな小さなライブも見つけ出して行ってた。

 

三浦のライブで舞台に呼び上げてもらい、TAMTAMの事を話したら「マリのレコーディングなら喜んで叩くよ」とハグして貰ったのは一生の思い出♡(Taka君もいたけど思い出の中ではDouDouと自分の2ショットよん)ギタリスト布袋さんなんかも小さい草の根ライブに来てたり(背が高かった~)。

 

そんな中に、邦楽打楽器奏者でドラムも叩く邦楽囃方仙波流家元の仙波清彦さんも(青字をクリックすると公式サイトに飛ぶので、どんな人か写真などでもわかりま~す)いて、彼を中心に集まったミュージシャンがドゥドゥの一番簡単な曲を譜面にして、あの複雑でスリリングでカッコイイ「キメ」を西洋楽器や和楽器で演奏しようとしているのを知って「お友達になってください」的アプローチをしたのでした。。。仙波さんは3歳から家元を継ぐべく修行をはじめ10歳の頃から歌舞伎のお囃子方として歌舞伎座や国立劇場に出演し、それだけでは飽き足らずジャンルや国境を越えて世界の音楽や打楽器にも興味を持ち、コラボ企画も沢山実現。天才的なハイテク奏者としてあらゆる打楽器をこなし、独自のオリジナルバンドを結成したりととにかくスゴイ人で、キャラも愉快で尊敬と憧れの存在でしたにゃ~(^~^)。何とか顔見知りになって「ああ、まりちゃん♪」と気さくに呼んで貰えるようになった♡その流れで、仙波さんや一噌さんが六本木のピットインというライブハウス等でやるジャズライブを観に行ったの。(このメンバーに高校大学の同級生もいたり、何だか入り組んでみんな繋がってたにゃ~)。

一噌さんはこの時、初めて観ました。すんごいインパクトでした。ビジュアルは今の写真とちがってバリバリ若くてイケイケのお年頃だったので、スッと線で書いたような一重まぶたの目の日本人形顔のスリムな(スリムは今も変わらない)キリリとした青年。でも、演奏中はほとんど目をつむっていたので、メンバー紹介で笑顔を見るまで、その目がどんなかはわからなかった(>v<)そしてソロ演奏し始めると、異常なハイテンションで吹きまくり。もうこれ以上のクライマックスはないだろうから、この辺でトーンダウンするだろうと誰もが思うこと数十回。そのたびに観客の予想を裏切り、ただただもう早吹き高音吹き、一瞬の息ツギ以外は音の洪水で、音量も勢いも怒涛怒涛怒涛のイキマクリテンション。姿勢がいいので、スッキリと背筋を伸ばしたまま、少々上半身を反り気味に演奏するんだけど、それがまたヘッドバンギングならぬ上半身反り反りバンギングの激しい動きと化していき、狭いライブハウスは彼の発し続ける怒涛の熱気に圧倒されて呆然。小さな笛なのに・・・そのうち、Mariはじめ観客は、彼がそのうち笛を吹きながらバターンと後に倒れるのではないか、血管が切れてしまうのではないかと心配になってくる・・・そんな演奏でした。忘れもしない。すさまじかった。このバンドが面白くて2回、3回と仙波さんに声をかけられるままに観にいったけど、割と物怖じしないMariでも何となく近寄りがたくて、自分から一噌さんに声をかけることは出来ないまま終わってしまいました。笑

一噌 幸弘(いっそう ゆきひろ)さんの詳しいプロフィールは青字クリックして公式サイトで見てね?モノクロ写真はそちらからお借りしました。一応、そこからのプロフィールを添付しま~す。➔東京都練馬区出身。安土桃山時代より続く能楽一噌流笛方、故一噌幸政の長男として9歳の時に「鞍馬天狗」で初舞台。以後、「道成寺」「翁」等数々の大曲を披く。能楽師として能楽古典の第一線で活躍する一方、篠笛、自ら考案した田楽笛、リコーダー、角笛など和洋各種の笛のもつ可能性をひろげるべく演奏・作曲活動を行う。1991年より能楽、自作曲、そしてクラシックの古典まで様々な楽曲をレパートリーに、自身の新しい解釈によるコンサート「ヲヒヤリ」を主宰するなど、能楽堂をはじめとする伝統的建造物や数々のホールにおいて、能楽古典や自作曲、西洋クラシック、ジャズ、即興等を、村治佳織、セシル・テイラーをはじめとする内外の様々な音楽家、交響楽団と競演し、他に類をみない和洋融合の音曲世界を創造している。また、2004年NHK紅白歌合戦では藤あや子「雪荒野」、2012年NHK歌謡コンサートでは石川さゆり「天城越え」の編曲を手掛け共演を行う。2005年「邦楽維新Collaboration」ではデーモン閣下と、「言の葉コンサート」では数年にわたり江守徹と共演するなど、歌手や俳優、舞踊家等、各界のアーティストとジャンルを超えた競演、メディアへの自作曲の提供など、その活躍はまさに縦横無尽。