国立劇場大稽古場初めてづくし(9)小道具がいっぱい♪

日本舞踊って、意外と小道具が多いのも初めて知りました。「夕月船頭」「朝妻船」などで船頭が持つ”棹”。これはまあ、棹だから何となく身近な現代の感じ。

それから初めて見たものシリーズでは「娘獅子」「東都獅子」など獅子の演目で使う、長い枝の先についた大きな牡丹のお花(これ、欲しいっ実は100円ショップで数年前に牡丹かシャクヤクと思われる造花を見つけ、選びに選んで7本くらい買ったくらい大好き!大きくて華やかなんだもん。)と、”扇獅子=おうぎじし”。これは初めてみました!獅子の頭の代わりに、扇を2つあわせて間に鈴をサンドイッチみたいにつけ、トップに大きな牡丹の花をのせ、長~い布をつけたものなの。え~と、写真がないんだけど、イメージとしては、お正月の獅子舞の獅子の小さい版みたいに片手で持って、パペットにみたいに動かすフリがあるの。頭の部分を振ると鈴がシャラシャラと鳴って、いい感じ。ユニークな発想に感心しました。

芸奴さんが持つ”傘”、藤娘が持つ”藤持枝”、道成寺でも有名なシーンがある振り鼓(鈴太鼓)(~タンバリンの親戚みたいな2つ対の楽器)。振り鼓は、ちょっと自分で作ってみるつもりです。手作りエコ楽器パフォーマンスグループ「JUMBE」用にこれで曲を書きたい(^^)

神楽娘」でお祭りをそぞろ歩く女性が持つ団扇と張り面(ひょっとこ、おかめ、オロチ、等々)、刀。これも初めて見て知ったシリーズで、この演目は、お祭りに来た女性がお面やさんのお面を次々と付け替えて、そのキャラクターを踊り分けていくという、見応えのある小気味よいテンポの展開の速いフリ。そのお面の付け替え、後向きになると、後見さんが、今着けているお面を受けとり、次のお面を顔のところにさっとそえる。

 

で、お面はどんなふうに着けてるかっていると、なんと!!!くわえるところがあって、つけている=口でくわえているのだ!踊っている間中、お面をくわえてるってことなの。それだけでも、すごく大変そう。なので、稽古で踊りの最後の方で、お面なしのかわいい女性の素顔に戻った時に、お面をくわえてるのと同じ変顔をしたまま踊ってしまい、大笑いになったことがあったくらいです。

他にも、「菖蒲売り」が担いでいる菖蒲、「傀儡師」の小鳥の入った鳥籠、白拍子がお腹のところにつけて両側から細いバチで叩きながら踊る”前太鼓”(=見た目は小鼓みたい)や金鞨鼓(きんかっこ)、次から次に、様々な小道具が用意されて、踊り手さんに渡されていく。いつもだったら、演出家やスタッフさんにそっとお願いして触らせて貰ったりするんだけど、さすがに知らない世界の稽古場なので、遠慮してお願いできなかった、、、けど、触ってみたかったナ(^^)

芸者さんの役で踊る先輩方は、粋な衣装に笠や手ぬぐいを使っていろんな表現をしてました。そうそう!あと、初めて見て知ったのが、踊りの途中で下駄や草履を脱いだり履いたりする場合があって、そういう時も、後見さんが音もなく近づいていって、手際よく脱がせたり履かせたりするの!実物の写真がなくて、イメージイラストになっちゃってごめんね(>。<)本番を観にきてくれたら、いろいろ観られるよ~