Bayefall Revolution新渡戸文化学園公演・給食のヤッサプレ、美味し♡

ところで、Bayefall Revolution=バイファル・レボリューションのメンバーはイスラム教徒が多いので、ポークは食べません。Mariがお付き合いしてきた限られた経験だけれど、西アフリカのミュージシャンやダンサーはイスラム教徒が多い気がします。だから、公演仕事での食事は「ポーク抜き」のお弁当をお願いするように気をつけているの。イスラム教徒の食事は「ハラール」と言うそうです。最近、国際化やオリンピックに向けて「ハラール」が良く話題になってますね♡「ハラール」食については調べてみてください、いろいろ情報が出ています。(難しいし、説明したらうんと長くなっちゃうので、、、、)でも、厳格な「ハラール」食を食べるのは、日本ではまだまだ難しいみたい。それはそれはタイヘンな条件がいっぱいだから、普通の収入で普通に日本で暮す人は、厳格な「ハラール」は超難しくてほとんどムリ。調味料まで条件がいっぱい。それでも、日本の食品企業が本格的な「ハラール」食の提供に乗り出したなどなど、最近はテレビでも話題になってるから、だんだん事情はよくなっていくのかな?

新渡戸文化学園公演が決まったとき、F先生から「お昼はウチの給食をぜひ、召し上がってくださいね?♡」と言われ、「ごめんなさい、せっかくのステキなお申し出ですけれど、ほとんどのメンバーがモスリム(イスラム教の人信者)なので、豚肉NGなんです。」と答えたら、「あ!そうか!わかりました!うちの給食担当と相談してみます♪」と、思いもかけないお返事が返ってきました。「食事も含めて、生徒達がアフリカの文化を知るよい機会だから。」とF先生。そして、なんと当日の給食は鶏肉と野菜を使ったアフリカ料理を用意して下さいました。

 

F先生「今日の給食はヤッサグレなの。」Mari「は?やさぐれ?」F先生「ヤッサプレ?ヤッサプレです。」ヤッサプレはセネガルのお料理。ヤッサ=タマネギソース、プレ=鶏肉の意味です。こんがりと炒めた玉ねぎのソース(ほとんどシチュー)に煮込んだ鳥の手羽がたくさん。ごはんと一緒に食べます。これにはメンバーも感激。ほろほろに煮込んだ手羽の美味しいこと!

 

それから、最近テレビでイスラム教徒の人達が断食期間「ラマダン」に入ったと報道してます。「ラマダン」という言葉も、ここ数年ずいぶんポピュラーになった気がします。日の出から日没まで、水も食べ物も一切口にしない。「なぁんだ、じゃあ夕方になったら飲んだり食べたり出来るんじゃん」って軽く考えるかもしれないけど、水を飲めないのは結構キツイし熱中症や脱水症になる危険も。

 

Mariがモロッコの砂漠をラクダで旅している途中でラマダンに入り、アテンドの男性2人がついにヘバッてしまったことがありました。

実は!打ち合わせの時はメンバーもすっかり忘れていたんだけど、公演の日はラマダンの最中だと前日の気がつき、絶句。そこで、メンバーがお持ち帰りして夕方食べられるようにジップロックを買って持って行きました。厳格に断食するメンバーは嬉しそうにお持ち帰りしました。(ラマダンには免除があって小さい子供、旅に出ている時や病気の人、妊娠中の女性や高齢者はラマダンでも断食しなくてよいそうです。ちゃんと考えてあるんですね。)

 

ラマダン中は煙草やお酒もNGなので、喫煙家には相当キツイらしいです。モロッコの旅の時、「ラマダン中は、禁煙でイライラして怒りっぽくなってる人もいるから、揉め事も増える」と旅行会社の人に言われました。でも、夕暮れが近づくと、街中の人がそわそわウキウキしだす。手に小さな黒いビニール袋を持っている男性が、いそいそと食堂などに集まってくる。黒いビニールにはあちこちの屋台やお店で買った食べ物が入ってて、とても大事そう。ちょうど、小さい子供が、食べるのがとっても楽しみなお菓子を大事そうに持ち歩いている感じ。席に座って、食べていい瞬間までワクワクしながら待機しているカンジ。モロッコでも、街の中のそこここに、こんな風景が見られました。

 

やがて、お店にあるテレビで放映しているお祈りを一緒にすると、一斉にわいわい、ごはんを食べ始めるのを、毎日見ました。自分の食べ物を分けてくれたり、みんなニコニコでした。この夕方の食事は「エフタル」または「イフタール」と言い、パンやナツメヤシ、チーズ、野菜、紅茶、スープ系のメニュー、ズルビヤバーミエと呼ばれる、ラマダン期間中限定の銘菓など、割と質素なメニューのようです。

イフタールは、空っぽの胃に負担をかけないよう、ちゃんと水分から取るんですって。Mariは飲みそこなったけれど、「ルーオブザ」というローズシロップを使った赤い飲み物が特に人気だそうです。そのほか、ナツメヤシ(デーツのこと。モロッコではどこでもドライフルーツが沢山売っていました)、フルーツサラダ、揚げ菓子を水飴に絡めたジャレビ(メチャ甘いんだけど、暑い国ではなぜか美味しいの~)、豆とスパイスのサモサなどが並ぶみたい。
イフタールから日の出までの8時間の間に、夜明け前の食事(セヘリ)も食べるので、普段より食べてる量が増えているケースも?
日中お店を締めているレストランも、イフタール開始の合図とともにたくさんの人で賑やかになります。

 

「なんで断食するの?」Abdouが生徒さんに説明しました。「皆はいつでも好きな時に水を飲めるでしょ?食べ物もいつでもある。でも、世界には、水が飲めない人、お腹がすいていても食べるものがない人もいる。そういう人はどんな辛い思いをしているか、断食すると少しわかる。自分が食べられることに感謝する気持ちを思い出すでしょ?それに、食べられない人に食べ物や水を分けてあげようと思うでしょ?」ムスリムの人達は実際に、ご飯を食べなかった分ういたお金を、貧しい人に施すんですって。